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花火キャンプ2022

 

11月26日(土)近隣のキャンプ場で企画された「花火キャンプ2022」に、児童生徒や保護者、職員ともども自由参加しました。
職員有志で、児童生徒に対して想いを込めたメッセージ花火に協賛しました。

企画者さんたちは、事前に学校関係の専用駐車場を用意してくださったり、家庭配布用のチラシを別刷りしてくださったり、本校教育への深い理解と強い協力への想いを形にして下さいました。 

澄んだ夜空に上がる花火が、隆々とした上小川の山並みを照らし、久慈川の川面に映りこむ絶景でした。なんて素晴らしい自然資源と、ユニークな企画のコラボなんだろうと感動しました。

花火を見ながら歓声を上げる子どもたちの横顔を見ながら、企画者さんたちの「きっと感動するから、とにかく目の前で見てほしいんだよ」という実直で想いのこもった表情と言葉を思い出し、感涙を禁じ得ませんでした。月並みですが、地域の学校として、地域資源を生かし、地域人材との協働で子どもを育てる意義はこのかたちなんだと実感しました。

大子町は「全方位アウトドア」構想を掲げています。本校は効果的な教育に資する「自然資源」という最高の教材で満たされています。これを最大限に活用し、その道に明るい自然体験活動の専門家や事業者とともに手を携え、「自然資源×地域人財」をキーワードに、この地ならではの特色を生かした、地域とWinWinで持続可能な学校づくりをしたいと想いを巡らせはじめています。

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花と想いふたつ

 毎朝校長室に通う中学部の女子生徒がいます。
栽培の過程でそろそろ終わりかけかなというお花で、一輪挿しを作ってくれているのです。
4月中旬、はじめて校長室に来たときは、教員のとなりで緊張していました。
隣の教員の顔を何度も見ながら、「お花を飾りたいです」と言えるまで時間がかかりました。
私は、「〇〇さんが飾ると素敵だなと思う場所においてほしいな」と言いました。
彼女は戸惑いつつ十分時間をかけて考え、背の高い蘭の鉢植えのとなりを選びました。
理由を尋ねると、熟慮の末に、「どっちも引き立つから」と答えてくれました。
感動しました。隣についていた教員も想定になかった言葉でした。
彼女は照れながら、でも嬉しそうに帰っていきました。 

 彼女は、毎朝の水替えの折に、たくさん話をしてくれるようになりました。
学習のこと 友達のこと 先生のこと 家のこと ・・・・
一か月前の姿とは見違えました。
毎日あふれ出てくる彼女の想いを聴くのが日課になりました。

 いつからか、隣に教員の姿はなくなりました。
彼女の様子を近くで見守り、私との対話を傾聴しつつ、徐々に距離をとり、結果一人で行けるように、彼女に自信と自立感を充足する機会を、意図的かつ臨機応変に作っています。
教員の個別最適な手立てを目にしながら、彼女の成長に対する強い想いを感じます。
これが教師の醍醐味だなと 楽しいだろうなと そしてプロだなと感心します。 

 彼女は今朝も、校内の様々な場所で、たくさんの人に感謝をされ、自己有用感を高めているでしょう。
これは、本校が目指す教育の象徴の一つです。
彼女と教員の2つの想いは「開き」、活動の過程で新たな学びを「啓き」、彼女のキャリアを「拓く」糧になるでしょう。
朝の数分の活動ですが、「習得―活用―貢献」という学びの循環を教員が具現化しています。
学びの過程で自分の想いを伝え、感謝されることで「貢献」の意義を実感し、新しい高次な学びへの良好なフィードバックを生むことで、彼女は明らかに伸びています。

 きっと彼女と教員は、校外にも活動を広げるでしょう。外部の方から感謝される過程で、「循環型生涯学習」へと発展するでしょう。

  本校には、こういう実践を、日常の様々なところで、コツコツ継続している教員がたくさんいます。

 

 

たくさんの「ありがとう」を
 
 新しい季節になりました。晴れやかな春です。学校の桜もチューリップも誇らしげに咲いています。始業式と入学式を終えました。新たな出発と出会いに満ちる空気に心地よさを感じます。
 
 始業式と入学式で、子どもたちに向け、今年一年こうあってほしいという話をしました。
保護者や我々学校関係者をはじめ、社会全体が、その子の存在そのものに「ありがとう」の想いがもてることを第一に願い、子どもたちに話をしました。
 
 私は、様々な出会いやかかわり合い、協働の中で、他者に対して感謝をする「ありがとう」と、自分の行いが人の役にたった時にもらえる「ありがとう」を、去年よりもっと増やしてくださいと伝えました。併せてそれは、決して難しいことではなく、普段の学習の中でできることだと、小学部、中学部それぞれに学びの具体例を挙げて話しました。
 
 ひらがなを覚えたらカタカナ 1桁算ができたら2桁・3桁 等々 
確かに上位志向で段階的な学習は重要です。ただし、障がいのある子どもの自立と社会参加を促すには、習得したことを活用する機会を多くもち、それが役にたち感謝される経験を充実させて自己有用感が高まる「循環型」の学習が望ましいとされます。そのためには、確実な感染症対策等で安全を担保しつつ、可能な限り、保護者の皆様はもちろん様々な地域資源や人材等に力や場を借りつつ、「習得―活用―貢献」の好循環を、体験的・協働的な学びの中で推進したいと考えます。
 
 子どもを真ん中に、保護者、関係機関、地域の方々、学校の教職員がぐるりと手と手を携え、目標と想いを共有し育て合う構えをもち、この子たちの学びを充実させたいです。自分の生まれ育った大子の地で、生き生きと生活し、役割をもち、社会に貢献し、愛される人材 「ありがとう」が充つ子を共に育てていきましょう。

校長挨拶
「誠意とスピード」
 
はじめまして。本日4月1日から校長に着任いたしました大澤宏規です。
よろしくお願いいたします。
まずは着任のご挨拶にあたり、上記標題を採り上げてみました。
「誠意とスピード」
これは、私が初めて就職した民間企業への着任初日に触れた言葉です。その後複数の民間企業を経て教職に就くことになりましたが、全く変わらない私の共有価値です。民間企業であれば顧客や取引先、学校であれば子供や保護者、関係諸機関との協働等において、この2つのどちらかが欠けたところに様々な不信や失望、そして困難や問題が生じるところで全く一緒です。過去に自分が招いた多くのミスと幸運なリカバリーの経験を通して、この共有価値はどの業界でも普遍だと確信しています。
 本日着任の挨拶で、全職員に対してこの話をしました。三十余年前に初めて社会に出た時に仲間と共有した言葉を、おそらく今後折に触れかかわる場で繰り返し口にするでしょう。
本校の教育に関係する保護者や諸機関、お取引業者の皆様、今後の私たちの学校教育活動全般において「誠意」や「スピード」が欠けているとお感じになることがあれば、忌憚なくお申し付け下さい。ただし私たち職員は真摯に相互理解に努めるため、初意に沿わなったり少々耳の痛い話をするかもしれません。それは、全て未来ある子どものため、そしてこの地域貢献のためと想う全職員が、伴走者として覚悟を持って臨むからです。対話を通した相互理解の後は是非、更なる本校のファンに、応援団に、そして同じ伴走者になって下さい。
近日、グランドデザイン・学校経営計画をお示しします。
 そして、本校教育のご理解とご協力をいただくため、様々な場に出向き、足と対話で尽力する所存です。職員一同、まずはこの1年間どうぞよろしくお願いいたします。